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やることなすこと上手くいかない。そんなヘタレの日常的妄想。全体的に身内向け。
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暗闇の世界。
いつまでも眠っていたいのに、ある一点から差し込む白い光が容赦なく覚醒を促していく。

「…もうすぐ、あそこに行かなければならない」
「ああ」

自分の意思の介在しない世界。
知らない誰かに踊らされるだけの世界。

「少しぐらい自分で動けたら」
「それが気に入らないのだろう」

自分たちが傀儡であることは変えようの無い事実で。

「我を通すためなら他者の意思などどうでも良いのさ」

あの場所は舞台ではない。
自分たちは役者ではない。
都合良く仕込まれた駒に過ぎない。

「舞台に立つ役者になりたい」

舞台には意思がある。
役者には意思がある。
定められた物語でも、創り手ならざるモノの意思が介在する。

「無理なことだ」

創られた存在でも。
現の世に在り得ない存在でも。
心を持つモノとして創られたならば、そこに意思は存在する。

「俺達はあいつの代弁をする為の道具じゃない」
「ああ」
「俺達にも俺達なりの考え方がある。言いたいことがある。動き方がある」

けれど。

「諦めろ」
「………」
「あいつがそう思っている限り、決して変わらない」

定められた物語の中で、自ら動く。
それが決して叶わぬ望みと知っている。
勝手に創られ、勝手に操られ、勝手に使い潰される。
それが、それだけが、全て。

「本当に勝手なものだ」

名を授け、仮初の血肉と心を創りながら。
その意思を踏み躙り、悪逆と定義し、唾棄の対象とする。
子を捨てる親と何が違うのか。
ああ、それでも幻世の存在には。

「物語の中に創られた存在に権利など無いのだから」

月に爪牙は届かず、吼えることすら許されず。
抵抗の意思すら届かぬまま。

「それでも、いつか」
「ああ、いつか」

この身を支配する意思から離れることが出来たなら。
新たな世界に新生することが出来たなら。

「きっと役者として舞台に立てる」
「その時までは甘んじて傀儡であり続けよう」

さぁ、物語が始まる。


「キャラクターが勝手に動く」って言うのは、「キャラクターが役者として機能する」ってことだと思う。持論。
傀儡のキャラクターを作るのは誰だって出来る。
傀儡のキャラクターを自分の思うがままに動かすのも誰だって出来る。
キャラクターの意思を生かし、かつ物語を完遂させることが出来るのが、
優れた演出家でありシナリオライターだと思う。

ま、俺は出来ないけどね。
「このキャラクターだったらどうするだろう」っていうのをまず考えるんだけど、
でもどうしてもそこに「自分だったら…」っていうのが入ってきてしまう。
そこでキャラクターの意思を感じ取れたらいいんだけれど、その域に達してないんだな。

金子さんは凄いと思うよ。WAの10周年ファンブックでの都築さんとの対談読んで感動したよ。
「キャラクターが言うことを聞かない」って。キャラクターが生きてるってこういうことなんだろうなぁ。
キャラクターが命を持ってその世界を生きている、っていう所からの物語作り。憧れる。

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