えいゆう。

世界を救える力を持つ『英雄』は
時が来るまで決して自分を犠牲にしてはならない

たとえ自分を含めた仲間から誰か一人を贄に捧げなければならないとして
その時に『英雄』は自分を贄にすることは許されない
贄は『英雄』でなければいけないという選択肢ではないのならば
『英雄』は自身の身命を守ることを優先し仲間を差し出さねばならない
そのとき贄に捧げられるのは『英雄』に近しい者であるべき

どれほど人でなしの外道と謗りを受けても
『英雄』は自身の命を捨て大切な存在を救うことは許されない
『英雄』は命の代わりに心を差し出さねばならない

『英雄』は世界を守るために己の心を贄と捧ぐ
『英雄』は世界の平和のために捧げられた贄なのだ



と、そんなことをぼんやりと考えた。

め組の大吾で言ってたよね。『身内は一番後回しだ』って。
どんなに身内を助けたくても、それを優先してはいけない。
感情に流されれば、それだけ他の命が救えなくなるから。
心を殺した、救える命の取捨選択。難儀なこった。

まぁ、漫画やゲームとかだと「それでも全部救いたい」っつって足掻いて
結局どうにかなる方法が別にあったりすることが多いんだけどね。