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やることなすこと上手くいかない。そんなヘタレの日常的妄想。全体的に身内向け。
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どこかのデパートの中。
逃げていた。走っていた。弟の手を引いて。
幼い自分が、幼い上の弟を連れて走っていた。
父から逃げていた。とにかく逃げた。
見つかれば殺される。捕まれば殺される。
怖くて怖くて仕方なくて、ひたすらに逃げた。
母を捜した。助けを求めた。
母はどこを探してもいなかった。下の弟と何処かに行ってしまった。
助けてと言っても、誰もに無視され、あるいは笑い飛ばされた。
ぐずる弟の手を引いて、逃げ続けた。
走り、隠れ、忍び歩き、とにかく逃げた。
怖い。死にたくない。誰か助けて。
弟が泣き叫ぶ。自分も泣きたいけど、こらえて走る。
恐怖と疲労で足ががくがくした。
息が切れて心臓が破裂しそうだった。
父を憎んだ。母を呪った。周囲の人間に怒った。
なぜ信じてくれない。
なぜ怖い目にあわせる。
なぜ助けてくれない!!
怖くて怖くて泣きたくて、それでも弟を守るためには泣いていられない。
こんな手は離してしまいたかった。
こいつさえいなければ、もっと早く逃げられるのに。
でも長子だから、弟を守らなければならなかった。
悔しかった。こんなに苦しいなら生まれたくなかった。
早く逃げなければ。殺されてしまう。
階段を駆け下り、駆け上り、ただひたすらに逃げ続ける――。



そこで目が覚めた。とんでもなく最悪な夢だった。
そういえば昨日も、こんな夢を見た気がする。
気分が悪くて午前の授業をサボった。

きっとこれが今の俺の原光景。
親や弟たちへの憎しみ、周囲への呪詛。
救いを求め、疲弊し果てる俺。
どんなに救いを求めても、決して救われることはない、絶望の原光景。

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